築150年の古民家を再生!
土のサウナ付き宿泊施設
JIKON SAUNA -TOKYO-
2025年1月。
東京・青梅に誕生した「JIKON SAUNA -TOKYO-」は、古民家をリノベーションした宿泊施設に、土でできたアースバッグサウナがついたサウナー注目の施設!
複数のガチサウナーから「かなり良いっスよ」という声を聞いていたので、わがSaunassa取材班もレポートに訪れた。

昼過ぎに、現地に到着。
真新しい紺色の暖簾をくぐり門を開けると、まず中庭が目に飛び込んでくる。
中央にととのいチェアーが並び、左手に蔵とその手前には水音を奏でる水風呂。
そして右手には古民家の家屋。
柔らかな日差しに包まれた空間は、田舎の祖父母の家のような安らぎを与えてくれる。

若き愛好家たちが心を込めて
作ったサウナ付き古民家
「ようこそいらっしゃいました」
われわれを笑顔で迎えてくれたのは、JIKON SAUNAの野口健太さん。
以前は保育士をしていたが、サウナを作りたくてこの道に進んだという熱きサウナーである。
JIKON SAUNAの『而今』は、『今、この瞬間』という意味です。
電子機器や日々のタスクから離れて、今を楽しんでもらおうということでこの名前が付きました。(野口さん)
JIKON SAUNAはサウナコレクションを運営する株式会社HIDANEと、彼らと志を同じくするボランティアが自分たちの力で作り上げたもの。
アースバッグサウナも、もちろん手作りだ。
「作ってるときは大変でしたけど、楽しかったです」
目をキラキラ輝かせる野口さんに案内され、いよいよサウナへ。
東京にひとつしかないアースバッグサウナで、なんと蔵の中にある。
こうすることで、熱効率がかなり高まるとのこと。
うーん、楽しみ!


JIKON SAUNAは男女共用のサウナなので、水着着用で楽しむスタイル。
蔵の扉を開けると、もわっとした熱気が溢れ出す。
かなりの熱さなのにピリピリとしない柔らかなスチーム。
これぞ、アースバッグサウナの醍醐味だろう。
それにしても、サウナの室内はすごく綺麗でプロの仕事としか思えない。
アースバッグサウナの職人さんに指導を受けて作ったとのことだが、この完成度の高さはサウナ愛があってこそだろう。


青梅の空を見上げながら
今、この瞬間にととのう
しばらくすると野口さんが入ってきて、壁や座面に噴霧器で水をかけてくれた。
一気に湯気があがる様はとても幻想的で、更に疲れを癒してくれる。
しっかり温まったら、水風呂へ。
青梅の地下水を汲み上げているので、水温は気候に左右されるというのも味わい深い。
ちなみにこの日は9.8℃のシングル。
しかし、水質がまろやかなので尖った感じがせず心地が良い。

体を十分にクールダウンさせたら、さて、どこでととのいますか。
JIKON SAUNAはととのいスポットは4つある。
ひとつは中庭に並んだととのいチェアー。
自然の風と陽光を浴びながらととのいたい人にオススメだ。
もうひとつはお屋敷の脇にある畳敷きのスペース。
ここにはブレインスリープの高機能マットが3つ並んでおり、上質なリラックスを提供するという。
そして最後は、蔵の二階。
サウナの真上にあるので、畳に体を横たえるとほんのりとした熱で体を温めてくれるのだ。
逡巡した結果、まずはブレインスリープマットへ。
水着一丁で仰向けになり、青空を見上げる。


風の音、木々の音、遠くで鳥が鳴く音——。
ゆっくりとした自然の音色が、私の心を優しく溶かしていってくれる。
確かにこの瞬間を味わうには、デジタル機器は不要というものだ。
流れる雲を眺めながら、しばしのととのいタイム。
体の熱が取れ切ったところで、2セット目に突入する。
アースバッグサウナは、やはり寝ころんで入るのが最高だ。
座面に背中をつけると、内臓までほかほかになって最高に気持ちがいい。

そして水風呂に入り、体をよく拭き、お次は蔵の二階へ。
畳に寝そべると、背中がほんのりと温かい。
サウナからの話し声が聞こえるのも個人的には好印象だ。
子どものころ、うとうとしているときに両親の話し声がリビングから聞こえてきたみたいで、ついついほっこりしてしまった。
3セット目は中庭のチェアでととのい、本日の体験取材は終了。


お食事は、青梅の飲食店で取っていただけると嬉しいです。
自分たちだけでなく、この青梅全体が盛り上がっていくのが私たちの願いなんです。(野口さん)
サウナを通じで自然に触れ、地域に貢献する。
若きサウナーたちが心を込めて一から作り上げた「JIKON SAUNA -TOKYO-」。
その想いとアースバッグサウナに、素敵な安らぎをもらった一日となったのだった。


