ブレインスリープ社COO
松井大樹さんに聞く
睡眠×サウナ×ビジネスの深い関係
2026年5月にオープンした「毎日サウナ東京 幕張店」をはじめ、サウナで「ブレインスリープ」を見かける機会が増えてきました。
われわれ取材班もあらゆる施設で体験してきましたが、これがまた気持ちいい!
ほどよいクッション性と通気性の良さに、取材中の外気浴でついウトウトしてしまったことは、一度や二度ではありません。
サウナーにとって何よりも大切なととのいタイムを、さらに上質にしてくれるブレインスリープとは、一体どういうものなのか。
そして、ビジネス的な観点から見たサウナ業界の未来はどのようなものなのか。
株式会社ブレインスリープの取締役COOである松井大樹氏に、お話を聞いてきました!

PROFILE
松井 大樹
DAIKI MATSUI
株式会社ブレインスリープ 取締役COO
1991年広島県出身。
外資系投資銀行を経て、2012年にブレインスリープにジョイン。
好きなサウナは新橋のライオンサウナ。
睡眠不足はキャリアにも
経済的にも損失大!
本日はよろしくお願いいたします。まずは、松井さんのこれまでの経歴について教えてください。
はい、20歳で外資系銀行に入社して、24歳までいました。
当時は本当に忙しくて、平日の睡眠時間は3時間程度。週末は死んだように寝るという生活を繰り返していました。足りない睡眠時間を補うのに精一杯で、ジムに行く余裕すらありませんでした。
当時はサウナには行かれていなかったのですか。
今でこそサウナは好きですが、当時は行っていませんでしたね。
むしろサウナは得意じゃなかったんですよ。息苦しいし、特に水風呂が苦手で。外気浴もそんなに気持ちいいとは思っていなかったですね。
外資系銀行を退職した後は、一度自分で起業して、その後にブレインスリープにジョインしたという流れです。当初は外からサポートする形でしたが、事業が成長してきたので本格的に入って事業推進を担うようになりました。
ヘルスケアや健康の重要性から睡眠に興味を持ち、参画したという形です。

自身が睡眠不足で苦しんだ経験から、日本が抱える睡眠課題の解決を目指し、幅広い事業に携わる松井氏。
ブレインスリープでのお仕事の内容はどのような感じなんですか。
領域は結構広いです。メインで言うと、今はブレインスリープというプロダクトブランドがあって、それをWebやリアルの販路で販売・拡大する業務がメインです。
それ以外のところでは、睡眠に関する研究や、他の企業様との事業連携を図ることも私の役割となっています。
サウナと睡眠に関しても研究検証領域の一つとして、日本サウナ学会の加藤先生からご相談をいただいたので、一緒にやってみたという形ですね。
日本の睡眠時間の経済的損失が15兆円という話をされていました。詳しく教えていただけますか。
日本の睡眠時間は世界と比べるとものすごく短いです。
OECD(経済協力開発機構)の調査では加盟33カ国中で日本が最短の7時間22分です。世界平均は8時間、長い国は9時間近いので、日本は2時間弱も短いです。
さらにブレインスリープの調査では、有職者に絞った平均睡眠時間は6時間50分程度です。国が推奨する大人の睡眠時間は6~9時間ですが、実はこの範囲から外れている人が約3割にのぼります。
これによる経済損失はランド研究所のデータで約15兆円と言われており、今の為替レートなら20兆円に近いと思います。
ブレインススリープの導入急増は
万博サウナ効果と気持ち良すぎたから
ブレインスリープのピローやマットレスが画期的なのは、どういう点ですか。
睡眠医学に基づいて商品開発しており、ベストセラーになった書籍「スタンフォード式 最高の睡眠」のメソッドを注ぎ込んでいます。
睡眠の質のためには、眠り始めの「黄金の90分」に深い睡眠を取ることが重要です。そのためには深部体温(脳や内臓の温度)を下げる必要があります。
ブレインスリープのピローやマットレスは、通気性を極限まで高めることで、深部体温の低下を促す設計になっています。これが一番のコアです。
私たちは取材で全国のサウナへ行きますが、最近はブレインスリープさんの製品が導入されているお店が本当に増えています。
おかげさまで、サウナ施設さんへの導入はここ数年でかなり増えました。最も大きな要因としては2つあると思っています。
1つは、外気浴で使っていただいたときの気持ち良さ。そこから来る体験価値の向上ですね。
もう1つは、2025年の大阪・関西万博のサウナ「太陽のつぼみ」に導入された話題性。
これによって施設さんからの関心が高まりました。

ブレインスリープの主力商品「ブレインスリープ ピロー」。通気性が抜群に良く、サウナで熱をもった頭を気持ちよくととのえてくれる。

こちらのミニサイズはサウナ用のピロー「サ枕」。小さいので使い勝手が良く、最初の数量限定販売は瞬く間にソールドアウト! 現在、再販で買えるが、こちらも数量限定でなくなり次第終了なので、お求めはお早めに!

導入が増えたことで反響はありましたか?
ありますね。
「うちの施設でも入れたい」というお問い合わせが増えました。
サウナ施設を運営されている方々は、ご自身でも色々な施設へ行かれます。
そこでブレインスリープの製品を体験して気に入っていただき、自分たちの施設にも導入していただくというケースが増えていますね。
今は我々が把握しているだけでも70施設以上に導入されています。有名な施設にも入っていますね。

「毎日サウナ東京 幕張」では、シックな空間の中でゆったりとブレインスリープを楽しめる。

こちらは「JIKON SAUNA TOKYO」。サ室の2階がととのいスペースになっており、ブレインスリープの製品に寝そべると、背中がほんのり温かいのがうれしい。
松井さんご自身は、どこのサウナに行かれることが多いですか?
新橋のライオンサウナです。
会社から自宅の生活導線上にあって、仕事終わりにさっと入って帰れるのが良いですね。
温度はほどほどで湿度が高いサウナが好きなので、右側の落ち着いたサウナ室(瞑サウナ)に入ることが多いです。
松井さんおすすめのサウナ活用法はありますか。
しっかり体を温めて水風呂に入り、完全に体を預けて横になることです。
NASAが推奨する最もリラックスできる姿勢は、少し足が上がった状態なんですよ。血流循環を良くし、むくみの改善にも繋がる姿勢です。
ブレインスリープのマットレスは、このコンセプトを元に製品設計をしています。
サウナ施設で見かけたら、ぜひ体験してほしいですね。
経験上ですが、サウナに入った日はよく眠れる気がします。
加藤先生(サウナドクターの加藤容崇氏)とブレインスリープの共同研究でも、サウナに入った日は、ベッドに入ってから眠るまでの時間(入眠潜時)が短くなり、朝目が覚めてからベッドを出るまでの時間(離床潜時)も短くなるという結果が出ました。
また、最初のノンレム睡眠(第1周期)における熟睡度を示すデルタ波の放出量が増えたという脳波データも出ています。体感としてもリラックスでき、疲労感が減ったという評価を得ています。
睡眠習慣を改善しようとすると「あれをやっちゃダメ」という制約が多くて負荷が高いのですが、サウナは単純に気持ちよくて楽しいので継続しやすいです。
楽しみながら結果として睡眠が良くなる。これは非常に良いアプローチだと思います。

近年はサウナ好きの経営者の方が増えているように感じます。
私の周りにもサウナ好きの経営者は多いです。感覚的ですが、サウナ好きの方は行動力が高く、主体性が強い印象があります。
自分をリセットし、外から遮断される場所としてサウナを活用されていますね。オフになった瞬間に新しいアイデアが出てくることもありますし、短時間で本音で話せる「現代版の裸の付き合い」として、ポジティブなネットワーキングの場にもなっていると思いますね。
ウェルネスやサウナ市場の今後はどう見ていますか。
ウェルネス全体は伸びており、ビジネスチャンスは多いです。
働き方改革やコロナを経て、自分を大事にしたい、睡眠を大事にしたいという関心は高まっています。
一方で、サウナ施設に関してはレッドオーシャン化が進んでおり、今後は淘汰も進むでしょう。会社を大きくしたいスタートアップにとっては、サウナだけに絞ると市場規模の観点で大変な面もあるかもしれません。
最後になりますが、サウナビジネスに挑戦したい若者にメッセージをお願いします。
恥ずかしいので、あまり偉そうには語りたくないのですが(笑)。
仕事を頑張る時期に睡眠時間を削ってカバーしがちですが、パフォーマンスを上げるためにも、睡眠はぜひ大事にしてほしいですね。

ビジネスを向上させるには、上質な睡眠とサウナのリラックスタイムが欠かせません。
今後、サウナ施設で見かける機会がますます増えるであろうブレインスリープ。
サウナで見かけたら、ぜひ試してみてください!

うなべえ ‘s comment
気持ちよすぎて寝てしまうざんす~





