22種類のサウナが集まるテーマパークで
灼熱プログラムを体験!
Mustamäe Elamus Spa
(エストニア / タリン)
サウナーの皆さん、こんにちは!
サウナライターのいしかわゆきです。
この夏、2カ月間にわたってヨーロッパを旅してきました。
そのなかでも、個人的に楽しみにしていたのがサウナを巡ること。
サウナーたるもの、やはりサウナ発祥の地である北欧はもちろん、世界にどんなサウナやスパがあるのかはめちゃくちゃ気になっておりました…!
そこで、本連載ではヨーロッパ旅行のなかで巡ったサウナたちをご紹介していきます。
一緒に旅をした気分で楽しんでもらえたら嬉しいです。
まず、出発の地として最初に選んだのは、エストニアのタリン。
世界最先端のIT国家としても有名なこの場所は、情報感度の高い若者たちにも人気の国!
コンパクトシティで、どこに行くにも電車とバスでサクッと行けてしまうアクセスの良さも素晴らしい。旧市街やアートな地区・テレスキビなど、エリアによってさまざまな表情を見せてくれます。
そして、エストニアは知られざるサウナ大国です。
各家庭にはプライベートサウナがあるのが当たり前で、今回訪問した友人宅にもシャワールームのなかにばっちりプライベートサウナがありました。
「うちのサウナにおいでよ!」と言えるの、とっても羨ましいな。
そんなエストニア在住の友人が連れていってくれたのが、エストニア最大級のスパ施設「Mustamäe Elamus Spa」(エラムススパ)。
こちらにはなんと、22種類ものサウナがあるんです!
あまりに広すぎて迷子になりそうなぐらい。
「SPA21+」という、18歳以上しか入れないエリアに入場できる大人向けプランもあり、課金すると入ることができます。
(もちろん課金しましたとも……!)ちょっぴりアダルティーな雰囲気でドキドキ!
水風呂や外気浴スペースも圧倒的なスケールです。
壁全体に天然石を用いたサウナ「PHILOSOPHER’S STONE(賢者の石)」や、90度のアチアチサウナ「A SAUNA GRANDPA’S SANCTUARY(サウナの父の聖域)」や、ミツバチをイメージしたサウナ「A WHISKING HONEYBEE(ウィスキング・ミツバチ)」など、名称も含めてバラエティー豊かなサウナが揃っていて面白かったです。
「ここはどんなサウナなんだろう?」と扉を開けるときのワクワク感たるや!
なかでも、エラムススパの最大の特徴は、時間帯によってさまざまなプログラムが楽しめる「Sauna Ritual」。日替わりで登場する「サウナマスター」が、めくるめく世界へと誘ってくれます。
この日は泥サウナとウィスキングサウナに参加!
泥を身体に塗りたくり、サウナマスターの言葉に耳を傾けながら瞑想するという、まったく新しいサウナ体験をしました。
じんわりとした温度で副交感神経が優位になり、まどろんでいく感覚。お肌もツルツルになりました。
基本はエストニア語での説明だけど、わたしたちに配慮して「今日は英語でいくよぉ!」と英語にしてもらえました。ありがたや!
そして、わたしが最高に気に入ったのがウィスキングサウナ!
サウナマスターが曲をガンガンかけ、「これでもか!」というぐらいロウリュをしまくり、巨大なうちわを使って仰ぎまくり、参加者全員で叫んで盛り上がる……という大変ハードなサウナなんです。
バケツで氷水をバシャァァンとかけられたり、ヴィヒタで近くの人同士で叩き合ったりと、すべてにおいて豪快すぎて、まるで灼熱のもとに繰り広げられるフェスのようで、思わず「さすがにヤバすぎない!?」と友だちと爆笑しました。とにかく激しかった!!
「まだまだいけるかぁ!?」「イェーイ!」みたいなコール&レスポンスをしながら、限界まで耐え抜いた結果、みんなのポジションがどんどん下の段へと下がっていきました(笑)。
激しいサウナのあとは、参加者特典でもらえる合言葉で注文して、割引価格でジュースをゲット!
ドリンクのみならず、フードもガッツリ食べられるので、現地の人も朝から晩までここで過ごすことが多いのだとか。
とにかく大型施設で、温水プールで遊ぶキッズたちもいれば、ベッドに寝そべっているカップルたち、ジャグジーで談笑しているマダムたちなど、たくさんの人たちの憩いの場なんだなぁと感じましたね。
老若男女がテーマパーク感覚で楽しめるサウナ施設。日本のスーパー銭湯のめちゃくちゃラグジュアリーバージョン、という感じで楽しかったです!
いしかわゆき
サウナと温泉と旅をこよなく愛するライター。
好きなサウナは地方にある広々灼熱サウナ。
好きな水風呂は深くてキンキン天然水。
好きな温泉はpH9以上の強アルカリ性温泉。