湖のほとりに寝そべれば、
会話が始まる憩いのサウナ
Rauhaniemi Folk Spa
(フィンランド / タンペレ)
サウナーの皆さん、こんにちは!
サウナライターのいしかわゆきです。
2カ月間にわたるヨーロッパ旅行のなかで巡ったサウナたちをご紹介していく本連載。
前回は、 ヘルシンキの「Löyly Helsinki」をレポートしました。
今回は、少し足を伸ばして世界のサウナ首都・フィンランドのタンペレへ。
ヘルシンキから、ムーミン列車に乗って2時間ほどで行くことができるんです。
そんなタンペレで行きたかったのが、大人気の公衆サウナ「Rauhaniemi Folk Spa」(ラウハニエミサウナ)。1929年創設の歴史あるサウナです。
青々とした湖に黄色い小屋がよく映えること。ちょうど訪れたときは夏休みだったこともあり、昼間なのに大勢の人たちで賑わっていました。
地元の人にも、観光客にも人気なのだそう。
湖のほとりでは、レジャーシートを敷いて、ピクニックを楽しむ人たちの姿も。
湖には飛び込み台があって、地元の子たちが勢いよく飛び込んでいました。なんて素敵な休日なの…。
人がたくさんいたのでサウナ内の写真は撮れなかったのですが、サウナ室は大小2つあって、大きいほうは20人ぐらい座れるサイズ感。暗くて、ログハウスのような独特な香りがしました。
デフォルトで120度ぐらいあり、すでに充分熱いにも関わらず、みんなジャージャー水をかけてロウリュしまくるので最高でした。
熱ければ熱いほどいいんだな、きっと…。
そしてみんな熱さに強い。談笑をしながら、平気な顔で10分ぐらい入っていました。
湖のほとりということもあり、サウナにもビーチサンダルのまま入るのがスタンダードみたい。
レンタルはできないので、訪れるときは忘れずに!
耐えられなくなって、逃げるようにサウナから飛び出すと、どこまでも泳いでいけそうな広々とした湖が広がっている。
なんて素晴らしいロケーションなんだ。ヒャッホー!
私が特に好きだったのが、このなだらか〜な丘にゴロンと寝そべること。
薄めに見える青い空と白い雲。
こんなにも大自然にナチュラルに溶け込んでいるサウナってある?
昔の写真を見てみても、そのまんまというか、ずっとこんな感じで人々の憩いの場として愛されてきたんだなぁ…とエモい気持ちになりました。
あまりに気持ちよくて20分ほど寝転んでいたら、隣から「日本人ですか?」という声が。
大学時代に日本に留学をしていたというおじいちゃん。
今日はたまたまスポーツの大会でタンペレに来ていたそうで、ここのサウナも初めてだったそう。
懐かしむように単語をポツリポツリと話してくれました。そして、この後に行くサウナについて話したら、ぜひ一緒に行きたいとのことで、一緒にサウナをはしごすることに!
こんな偶発的な出会いがあることも、公衆サウナならではの魅力だねぇ。
タンペレ中心地であるフィンレイソンエリアには、出店がたくさん出ていました。
今回は行けませんでしたが、タンペレに新設されたサウナレストラン「KUUMA」の出店も!
次回はサウナで出会ったおじいちゃんと一緒に、フィンランド最古の公衆サウナに向かいます。
いしかわゆき
サウナと温泉と旅をこよなく愛するライター。
好きなサウナは地方にある広々灼熱サウナ。
好きな水風呂は深くてキンキン天然水。
好きな温泉はpH9以上の強アルカリ性温泉。