Journey

 The Nest by Downtown Camper(スウェーデン / ストックホルム)

いしかわゆきが行く!ヨーロッパサウナ紀行vol.06

コンセプトは「巣」。大人のための
洗練されたデザイナーズサウナ
  The Nest by Downtown Camper
(スウェーデン / ストックホルム)

サウナーの皆さん、こんにちは!
サウナライターのいしかわゆきです。


2カ月間にわたるヨーロッパ旅行のなかで巡ったサウナたちをご紹介していく本連載。
前回は、 フィンランド・ヘルシンキの超絶ローカルサウナ「Sompasauna」をレポートしました。

今回はそんなヘルシンキから、シリアラインという船に乗って、15時間をかけてスウェーデンのストックホルムへ。

豪華客船だー!
優雅にお仕事をしながら移動です

早速中心地を散策してみると、何だかヘルシンキと比べてかなりハイソな雰囲気です。

「世界中のブランドが揃ってるのでは……?」と思うぐらい、さまざまなショップが溢れていて、どれもセンスがいいものばかり。

インテリア然り、アイテム然り、とてもおしゃれでスタイリッシュなんですよね……。
さすが「IKEA」発祥の地。

写真に映っているのは写真館「Fotografiska」。おしゃれすぎんか……

そんなスウェーデンのサウナ文化ですが、サウナよりもスパが中心となっている模様。

とはいえ、フィンランドと比べればサウナは少ないものの、宿泊したホテルにもサウナがばっちり併設されており、文化としてしっかり根付いていることは間違いなさそう。

ホテルにもサウナが併設されていました

そんなスウェーデン・ストックホルムには、「セントラルバーデット」(CENTRALBADET)という1904年設立の有名なスパ施設があるのですが、残念ながら夏季期間はおやすみ……!
ということで、今回は別のモダンなサウナにお邪魔することにしました。

そのサウナがあるのは、デザインホテル「Downtown Camper by Scandic」(ダウンタウン キャンパー バイ スカンディック)

屋上エリアにお風呂とサウナがあり、ストックホルムの街を見下ろしながらのんびりくつろげるのだとか。

ホテルのロビーを抜けて、屋上へと上がっていきます。一体どんなサウナが待ち受けているのか……ワクワク……

な、なんだこの落ち着いた大人の空間は!!!!!

全体的にグレートーンで統一された空間を、大きな窓からの光と最小限の間接照明が照らしている。

素敵すぎる。16歳未満は入場できないので、比較的静かなのもポイントです。

ちなみに私が訪れたときは貸切状態でした。昼間が狙い目です。

そして、中央にあるこちらの丸いオブジェクトが、なんとサウナなんです。

「The Nest」の名のとおり、「巣」がコンセプトになっているんですね。アーティスティックだ……。

早速なかに入ってみると、これまた木材の使い方が美しい。 

真っ直ぐではなく木材を組み合わせて、隣の人とぶつからずに寝られるような形状になっているのと、木でできた枕がいくつかあったので、おそらく寝そべる前提で造られたサウナなんじゃないかな? まさに巣ですね。

さり気なくロウリュバケツも複数個用意されていたりして、「それぞれ自由にプライベート空間を楽しんでほしい」というメッセージが伝わってきます。

「交流を前提としたサウナ」とはまた違って、ひとりや少人数でゆったりとリラックスできるような施設ですね。中低温な温度設定に、椅子の位置が低いので、ジワジワ汗をかいていくようなサウナでした。わたしもガッツリ寝ました。

水風呂はないのですが、全方位からミストを浴びられる装置があったので、クールダウンをしたら外へ!

あいにく、この日は雨でしたが、ストックホルムを一望しながらぼぅっと過ごすことの贅沢さたるや。

38℃ぐらいのぬる湯なので、お風呂に身を委ねながらととのうも良し。

きっと夜になったらもっとロマンチックな雰囲気になるんだろうな。

さらに、デトックスウォーターがあったり……。

ドライフルーツやピクルスもあったりして、ガウンを羽織って施設内でダラダラと過ごすのも楽しい。

ヨーロッパのサウナ文化は休憩中に何か食べるのがスタンダードなのかしら……。エストニアでもサウナの外でポテトを食べたし、フィンランドでもソーセージを食べている人がいましたね。何ならアルコールを飲んでいる強者もいました。

日本ではあまり置いてある場所は少ないけど、サウナって大体1セット目で眠くなり、2セット目でおなかが空いてくるので、ちょい食べできるものがあったら満たされそう。

雨の日だったこともあり、しっかり2時間ほど貸切状態をエンジョイしました。

おなかが空いたら隣にあるおしゃれなカフェで食事もいただけます。

前回のサウナが超絶ローカルサウナだったので、ギャップがものすごかった……(笑)。
とても上質な気分になれるサウナ体験でした。


いしかわゆき

サウナと温泉と旅をこよなく愛するライター。
好きなサウナは地方にある広々灼熱サウナ。
好きな水風呂は深くてキンキン天然水。
好きな温泉はpH9以上の強アルカリ性温泉。