スパイシーサウナに
UK太鼓判の激熱サウナに悶絶し、
夜は幽玄的な世界観に酔いしれる

カレーになった気分が味わえる!?
スパイシーなサウナ
奥のテントへ向かうと、何やらカレーの匂いがする。
もしやオリジナルカレーを売っているのか!?
食い意地の張った僕は色めき立ったが、さにあらず。
こちらはアーユルヴェーダユニット「Mahārāja(マハラジャ)」による「薫香蒸気浴 -梵天-」。

AYAKAさんが特別に配合したスパイシーな香りがムンムンに詰まったスチーム空間で、息を吸うたびに、刺激的かつ複雑な香気が鼻の奥までジンジンと響くのだ。
蒸気、熱、香り——そこにブルガリア民謡が鳴り響く。
それはさながら、祭儀のようだ。
供物は己の全ての感覚。
魂がどこかへ飛ばされてしまいそうになる。

UKさん渾身のセッティングに
魂が飛んでいく
最後は、UKさんがサ守を務める「アルティメット・モイスチャーサウナ」で締める。
MADの代表的なセッティングで、いわば顔的な存在だ。

「バチバチに仕上げました。今が一番いい状態ですよ!」
UKさんも太鼓判を押すサウナは、入った瞬間に蒸気がムワッと襲いかかってくる。
これぞMAD流ともいうべき“熱々潤々”ぶりに、秒で顔がほころんでしまう。
BGMに使われているのは、ネイティブアメリカンの楽器であるインディアン・フルート。
自然の中で聞くその音色は、優しくも生命力にみなぎっていて、このサウナにとてもよく合うのだ。

数分後、蒸気と汗をまといながらテントから出て、川に飛び込む。
キリッとした冷水で一気にクールダウン。
すっかり夜になり、辺りには「彼岸と此岸」の世界観を表したライトアップがなされている。
幻想的な光を眺めながら、快楽のため息をひとつ。
それから、今日一日のことを思い出す。


光と照明による演出。こういったセンスに長けているのも、madsaunistの魅力のひとつだろう。
UKさん、YAS(ヤス)さん、YsKさん。
madsaunistの3人は、休憩もろくに取らず動き回っていた。
UKさんは自ら薪を運び、ストーブの調整を絶え間なく続けていた。
YASさんも我々に声をかけてくれたり、現場の指揮をしたりと余念がなかった。
YsKさんは車で何度も現場と駐車場を行き来して、座っているところを見かけることは一度もなかった。

彼ら3人はいずれも社会的な地位があり、十分な収入もあるだろう。
だが、誰もが一切手を抜いていなかった。
サウナの調整はもちろん、ホスピタリティの面においてもだ。
何度も山道を往復して、誰よりも動いて、全身汗まみれになり、それでも笑顔でゲストを迎え入れ、とことんまで楽しませる。
人生もサウナも
“狂った”ほうがおもしろい
madsaunist
その名の通り、彼らは狂人だ。
良いサウナを提供するために、狂っている。
もてなすことに、狂っている。
そして、自分たちが楽しむことにも、狂っている。
たかがサウナ、されどサウナ。
たった1%でも満足度を上乗せするために。
狂い、狂って、狂い抜く。
なればこそ——常軌を逸した蒸気は人々を狂喜乱舞させる。





ストーブの開発や設置だけでなく、極上のサウナ体験ができたイベントだった。
帰り際、UKさんにイベントの感想を伝えた。
といっても「ヤバい」とか「最高」とか、メディアの人間とは思えない語彙力の低さであったが。
「ほんまにええサウナは、上手な感想なんか出んのよ」
UKさんは助け舟を出しながら、誇らしげに汗をぬぐった。

サウナを愛する狂人たちの宴から我が家へ帰り、その翌朝。
なかなかベッドから出てこない僕を、妻が起こしに来た。
「おはよう」と、いつも通りに挨拶。
僕の顔を覗き込むようにして、妻が言った。
「今朝はすごくいい顔してるね」
「だと思うよ」と僕は返した。
狂愚まことに愛すべし。

うなべえ ‘s comment
やっぱりmadsaunistのサウナは一味もふた味も違うざんすねぇ〜
saunassaは今後もmadsaunistを追うざんす!





